ガスレーザーとファイバーレーザーってなぁに?
精密板金加工をするわが社では「ガスレーザー」と呼ばれるレーザー加工複合機を使って加工を行っています。
レーザー加工自体は虫眼鏡と太陽でコゲコゲみたいな原理なんですけど、
最近?でもないか…よく聞く?聞かないか…「ファイバーレーザー」とは…何奴?
というわけで、レーザー加工にも種類があるんです。
その違いをまとめてみました。
ガスレーザーの特徴
画像はわが社のC1ちゃん。
・ガスを使う(うちでよく使うのは窒素ガスかco2ガス)
・高いエネルギーを持つレーザーなので、厚い金属を切断することに向いている=断面がスパッと綺麗
・レーザーの波長が長い(10マイクロメートル程度)
ファイバーレーザーの特徴
・光ファイバーを媒質にした固体レーザー
・焦点がとっても小さいので細かい作業が得意
・レーザーの波長が短い(1マイクロメートル以下)
よおし分かった。
ガス=切断バリバリ断面スッキリ・パワー系
ファイバー=安定繊細臨機応変・テクニカル系
ということですね!
多分そうです、違ったらごめんなさい。
ガスレーザーは金属の板をz軸で切断していくことに特化しているのですね。
製品の外形を平の板から切り出すのには欠かせない工程となってくるので、現在も主流で使われているレーザーとなるようです。
対してファイバーレーザーは彫刻やマーキングにも使用される繊細さがウリです。
どちらが優れているという話ではなく、用途目的で選んでいきましょうねってことです。
最近ではカーボンニュートラルやCO2削減の目標をたてて、ファイバーを導入してメイン機に切り替えていく企業が多いように思います。
CO2・ガスレーザーってどんな加工ができる?
わが社にはガスレーザーしかないので、選べても2種類くらいのガスなのですがco2ガスでもこれくらいのことはできました!
花札、作ってみたかったんすよね~。
ステンレス430を使ってますよ。
この部分とかって、CADプログラム上では「0.35mm」とかなんですよ(ドヤ顔
焦げてるけどね!!!(ドヤ顔
何が言いたいのかというと、「厚板!切断!パワー系!」のガスレーザーでもこれくらいの精度を出しながら、外観を維持していけるという点です!
突き詰めればもっと綺麗に仕上がるはずなので、上の画像も改良の余地ありですね。
余談ですがファイバーレーザーを基軸にした「レーザー刻印機」というものが巷にはあります。
どういったものかと言いますと、金属に対して
・浅くレーザーで掘ることにより切断を防ぎながらマーキングをしたり
・レーザーの熱で酸化被膜を生成して黒く印字するようにマーキングしたり
そんなことができるんです!
最近は刻印技術も発達していて、QRコードまでファイバーレーザー刻印ができるんだそうですよ。
小型のタイプも売っているので鉄を使った自社製品のロゴをいれたい!とか、製品に対して図番管理のためにマーキングしたい!とか
そんな展開もできそうですね。
…。
まぁ、うちの会社には無いんですけど(笑
以上、専門知識シリーズ
「ガスレーザーとファイバーレーザーの違い・各々のメリットデメリット」でした!